演題抄録

一般演題(口演)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

OSNA法によるセンチネルリンパ節転移陽性乳癌に対する腋窩郭清省略の可能性

演題番号 : O38-6

[筆頭演者]
神林 智寿子:1 
[共同演者]
佐藤 信昭:1、金子 耕司:1、橋本 喜文:1、本間 慶一:2

1:新潟県立がんセ 新潟病院 乳腺外科、2:新潟県立がんセ 新潟病院 病理部

 

【背景】ACOSOG Z0011の報告以降、センチネルリンパ節(SLN)転移陽性乳癌における腋窩治療の議論がされている。OSNA法(One-step Nucleic Acid Amplification)はリンパ節全体を溶解しCK19mRNAを測定するため従来法と比し高精度で、CK19mRNA半定量が可能である。【目的】OSNA法によるSLN転移陽性乳癌に対する腋窩郭清省略の可能性を明らかにする。【対象・方法】2010年10月~2013年4月のOSNA法でSLNBを施行した465例中、SLN転移陽性101例(21.7%)を対象とし、non-SLN転移陽性の危険因子を検討した。危険因子として、SLN転移陽性中の最大CK19mRNAのコピー数とSLN転移陽性の合計CK19mRNAのコピー数( TTL: total tumor load )も検討した。【結果】CK19mRNAの最大コピー数(copies/μL,以下単位略)によるnon-SLN陽性/陰性数(陽性率)を以下に示す。SLN +: micro meta 2.5x102≦ <5.0x103では1 / 33例(2.9%)であった。SLN ++: macro metaのうち、5.0x103≦ ≦1.0x104では2 / 12例(14.2%)、1.0x104< ≦5.0x104では1 / 16例( 5.8% )、5.0x104 < ≦1.0x105では7 / 7例(50.0%)、1.0x105<では8 / 14例(36.3%)であった。5.0x104 コピーをcut off値とした(5.0x104以下のnon-SLN陽性率9.6%、それを超えると41.6%)。これを含めた臨床病理学的なnon-SLN陽性症例の有意な危険因子は、SLN陽性個数2個以上(p=0.046)、SLN ++: macro meta( p=0.003 )、SLN最大コピー数5.0x104超(p<.0001)であった。傾向ありはly2以上(p=0.052)、SLN陽性個数=切除個数(p=0.053)であった。年齢、閉経状況、腫瘍径、NG、ER、v、HER2、Ki67,サブタイプとは関連なし。多変量解析では、SLN最大コピー数が5.0x104を超えるもののみ有意な危険因子であった(p=0.005)。SLN ++群(n=67)のみで検討してもSLN最大コピー数5.0x104超のみが有意な危険因子であった(p=0.003)。SLN転移合計コピー数(TTL) 5.0x104超を危険因子として検討しても同様の結果であった。なお、マイクロ転移(最大コピー数での)のうち1例がnon-SLN陽性であったが、TTLとしてはマクロ転移であることが判明した。【結語】OSNA法によるSLN +:いわゆるマイクロ転移やSLN ++のマクロ転移であっても、転移陽性コピー数が5.0x104以下であれば、non-SLN陽性の可能性は低いため、SLN転移個数が1個でかつ切除個数が複数個、ly1などの条件に留意することにより腋窩郭清省略の可能性が示唆された。

キーワード

臓器別:乳腺

手法別:手術療法

前へ戻る