演題抄録

シンポジウム

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

終末期のリハビリテーション:歩けない時のコミュニケーション

演題番号 : S3-5

[筆頭演者]
岡村 仁:1 

1:広島大学大学院医歯薬保健学研究院

 

近年、がん患者の心身機能を含めた病状からの回復、さらには進行・終末期への対応として、リハビリテーションが積極的に行われるようになっており、その重要性が高まってきている。こうした中、われわれは厚生労働省第3次対がん総合戦略研究事業「QOL向上のための、主に精神、心理、社会、スピリチュアルな側面からの患者・家族支援プログラムに関する研究」班(研究代表者:内富庸介)において、進行・終末期がん患者を対象とした『がんリハビリテーションプラグラムの開発』研究に取り組んだ。その成果として、performance status(PS)が3~4の患者が最も望んでいる「起き上がる・立って移動する」ことに焦点を当てたリハビリテーションを考える際、起き上がれない、あるいは立って移動できない主要な原因として何を考慮し、どのように対応すればよいのかについての指針をまとめた『進行がん患者に対する「起坐・起立・歩行」のためのリハビリテーションマニュアル』を作成した。このマニュアルの中で、われわれは上記内容とともに、進行・終末期がん患者にリハビリテーションを行う際のコミュニケーションについても言及した。それは、心のケアを専門としないリハビリテーション従事者にとって、特に進行・終末期がん患者が抱える心の問題や精神的側面をどのように理解しコミュニケーションを取りながら、リハビリテーションを行っていけばよいかについて戸惑うことが多いといわれていること、さらに患者との良好なコミュニケーションは重要な心のケアになり得ることを理解してもらうためである。ここではまず、進行・終末期がん患者にリハビリテーションを行う際に必要と思われるコミュニケーションの基本について概説し、次いでリハビリテーション従事者に対してわれわれが実施したコミュニケーションスキル・トレーニングの実際とその効果について報告する。

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