演題抄録

一般演題 (示説)

開催概要
開催回
第53回・2015年・京都
 

スニチニブで長期病勢コントロ-ルできた再発GISTの1例

演題番号 : P130-5

[筆頭演者]
赤木 貴彦:1 
[共同演者]
山村 真弘:1、澤木 明:1、堅田 洋佑:1、岡脇 誠:1、山口 佳之:1、平井 敏弘:2

1:川崎医科大学附属病院臨床腫瘍科、2:川崎医科大学附属病院消化器外科

 

<はじめに> スニチニブは2008年からイマチニブ耐性および不耐GISTに対するセカンドライン治療として臨床応用されている。しかし、複数の有害事象を認めるために治療に難渋するケ-スがある。我々は、スニチニブの有害事象のマネ-ジメントをしつつ、約5年間治療効果が持続している再発GISTについて報告する。
<症例> 症例は56歳、女性。2005年5月出血性胃粘膜下腫瘍認め、内視鏡的止血困難にて外科的切除施行。術中、多発肝腫瘍認めた。術後病理結果では、GISTと診断され、腫瘍径3.5×3.0cm、核分裂像:10/50HPF<、Ki-67:50%でmalignant GISTであった。遺伝子変異解析では、c-kitおよびPDFGRA遺伝子に変異認めず、野生型GISTであった。術後、イマチニブ開始したが一次耐性であり、肝転移徐々に増大、腹膜播種も出現した。経過中、肝転移部の減量手術も考慮したが、本人は薬物治療を希望した。イマチニブ継続したところ約24ヵ月後から肝転移一部縮小するも、徐々に複数の新規病変が出現し、イマチニブ開始約5年後にスニチニブへ変更することなる。スニチニブ投与前、肝転移、播種を呈しており、スニチニブ50mg/日を開始した。開始4日目で、高血圧G3認め降圧剤投与、スニチニブ一時休薬。2コース以降はスニチニブ37.5mg/日で再開したが、倦怠感、食欲不振、浮腫、HFSなど認め、投与法を4投3休、3投2休、2投2休などに変更した。5コース終了後に著明な甲状腺機能低下症、全身浮腫、胸水貯留を認めスニチニブ休薬、入院加療となる。レボチロキシン投与にて甲状腺機能低下症は徐々に改善したが、約3ヵ月休薬となる。休薬中に腫瘍の増悪なく、6コース以降はスニチニブ37.5mg/日で再開し、有害事象は認めるも2投2-4休でコントロ-ルしている。スニチニブ投与後5年となるが、腫瘍の増悪なく効果持続中である。
<考察> スニチニブは、イマチニブ耐性GISTに有効な薬剤であるが、複数の有害事象のため治療に難渋することがある。ただし、従来の報告より野生型やckit遺伝子exon9変異を有するGISTなどではスニチニブ有効性が高いこと、高血圧や甲状腺機能低下症などの有害事象が出現する症例に有効性が高いこと、から積極的なスニチニブ治療と有害事象管理が重要である。

キーワード

臓器別:GIST(消化管間質腫瘍)

手法別:分子標的治療

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