演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

骨軟部腫瘍に対する炭素イオン線治療:群馬大学における初期経験

演題番号 : P30-11

[筆頭演者]
清原 浩樹:1 
[共同演者]
安藤 謙:1、吉本 由哉:1、岡本 雅彦:1、高草木 陽介:1、柳川 天志:2、齋藤 健一:2、鈴木 義行:1、大野 達也:1、高岸 憲二:2、中野 隆史:1、群馬大学重粒子線治療 骨軟部腫瘍専門部会:1

1:群馬大 重粒子線医学セ 、2:群馬大院 整形外科

 

【目的】骨軟部腫瘍に対する炭素イオン線治療は、放射線医学総合研究所で1996年より臨床試験が開始され、のべ500例を超える治療の結果、極めて良好な治療成績が報告されている。群馬大学では2010年3月に骨軟部腫瘍に対する炭素イオン線治療の前向き観察研究への症例登録を開始し、その安全性や有効性を確認している。当施設において骨軟部腫瘍に対し根治的に炭素イオン線治療を行った症例の初期治療経験を報告する。【方法】主な治療の適格条件は、病理組織学的に骨軟部腫瘍と診断されている、計測可能病変を有する、PS0-3、年齢16-80歳などで、不適格条件は、遠隔転移や腫瘍塞栓が認められる、照射領域に金属や人工物を有する、消化管浸潤を有するなどである。炭素イオン線治療の方法は16回・4週間とし、総線量は64.0、67.2、70.4Gy(RBE)を病理組織や病変部位等に応じて選択した。治療による有害事象の評価は、CTCAE ver.4.0を用いて行い、治療開始から90日までの急性期と91日以降の晩期に分けて観察を行った。抗腫瘍効果の評価はRECISTを用い、定期的な画像検査を行った。治療開始後6か月以上の経過観察可能であった症例を解析対象とした。【結果】2010年3月から2012年10月までに当院で治療し、解析対象となった症例は15症例16部位であった。年齢中央値は66歳(34-79歳)、観察期間の中央値は19ヶ月(6-30ヶ月)、性別は男:女=13例:2例、部位別には骨盤8部位、上肢帯5部位、傍脊椎・後腹膜・胸腔内がそれぞれ1部位、病理組織診断は脊索腫5例、MFH3例、軟骨肉腫2例、脂肪肉腫2例、その他3例であった。腫瘍最大径の中央値は80mm(45-126mm)、用いた総線量は64.0:67.2:70.4Gy(RBE)=1部位:10部位:5部位であった。これまで全例が生存しており、2部位に照射野内再発が認められたが、いずれも救済治療にてその後再発は認められない。残りの14部位は局所無増悪である。遠隔転移を1例で認めた。現在まで急性期・晩期ともにGrade3以上の血液・非血液有害反応は認めていない。【考察および結論】骨軟部腫瘍に対する炭素イオン線治療は、これまで安全に施行されている。更なる長期の経過観察を行うとともに、より多くの症例を集積していく予定である。

キーワード

臓器別:骨軟部

手法別:放射線治療

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