演題抄録

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開催回
第53回・2015年・京都
 

標準化を目指した乳腺円状部分切除後の乳腺・脂肪弁を用いた欠損部補填法の合併症

演題番号 : WS74-4

[筆頭演者]
筒井 理仁:1 
[共同演者]
山本 滋:1、田中 宏典:1、西山 光郎:1、来嶋 大樹:1、松井 洋人:1、井上 由佳:1、北原 正博:1、兼清 信介:1、徳光 幸生:1、前田 訓子:1、永野 浩昭:1

1:山口大学大学院医学系研究科消化器・腫瘍外科学

 

【はじめに】
現在までに我々は、乳腺円状部分切除術における欠損部補填方法の標準化を目指し、簡便な術式を考案し報告してきた。今回は、その安全性について検討し、その結果よりえられた本術式における問題点について報告する。
【方法】
欠損部補填法の実際は、円状切除後、円外周に接する残存乳腺を乳頭と切除乳腺中心を結んだ線上で分割し、三日月状となった左右のフラップ根部に切れ込みを入れ、フラップ先端を乳頭側に折り込むようにして欠損部を充填した。本術式を応用した乳腺円状部分切除術を施行した乳癌患者42例を対象とし、術後合併症について検討した。
【結果】
術後平均在院日数は3.6日、切除標本の平均長径は58 mmであった。処置が必要な漿液腫を14例 (33%) に認めた。その内訳は、穿刺排液のみ11例 (26%)、一部創哆開し自然排液1例 (2%)、ドレナージが必要であった感染性漿液腫 (MSSA) が2例 (5%) であった。切除標本長径が70mm以上の症例 (10例) では、処置が必要な漿液腫が有意に多かった (P = 0.0016, 22% vs 80%)。初回穿刺排液は、術後平均13日目に全て外来で施行された。
その他、創の一部壊死2例 (5%)、術後創内出血2例 (5%)、創感染2例 (5%)を認めた。
【まとめ】
本術式の合併症の多くは漿液腫に関連しており、フラップ作成のために剥離範囲が通常より広くなることが一因と考えられた。したがって、切除標本が70 mmを超える場合には、早期の外来受診にて穿刺を行うなど、きめ細かい対応が必要となる。

キーワード

臓器別:乳腺

手法別:手術療法

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