演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第52回・2014年・横浜
 

口腔癌細胞株担癌マウスに対するBCG生菌と5-FU併用療法による延命効果の検討

演題番号 : P2-1

[筆頭演者]
村上 純:1 
[共同演者]
大原 直也:2、中山 真彰:2、辻極 秀次:3、長塚 仁:3、此内 浩信:4、柳 文修:1、苔口 進:2、久富 美紀:1、藤田 麻里子:1、畦坪 輝寿:1、浅海 淳一:4

1:岡山大学病院歯科放射線・口腔診断科、2:岡山大学大学院医歯薬学総合研究科口腔微生物、3:岡山大学大学院医歯薬学総合研究科口腔病理、4:岡山大学大学院医歯薬学総合研究科歯科放射線

 

〔目的〕BCG(Bacillus Calmette-Guerin)生菌療法は、現在、表在性膀胱癌に限られ臨床利用されている。研究段階ながら、他臓器癌でもその効果は検討されており、われわれも、動物実験を通じて口腔癌に対するBCGによる様々な効果を明らかにしてきた。今回われわれは、より臨床に近い投薬手法として、腫瘍摘出術後の化学療法を模し、背部皮下移植腫瘍摘出後のマウスを用いてBCG生菌ならびに5-FU併用投与を行い、延命効果などを検討した。
 〔材料および方法〕C3H:HeNマウスに対して、同マウス由来頬部扁平上皮癌sq-1979株を背部皮下に播種担癌させ、モデルマウスを作製。実験全体を通じて供した。腫瘍が一定の大きさに達した時点で腫瘍摘出したモデルマウスに対して、BCG菌株と5-FUの単独、併用投与(非投与コントロール群、5-FU投与群、5-FU/BCG併用投与群、BCG投与群)を週1回、死亡するまで行い、腫瘍再発率、遠隔転移率、生存率等、多角的に解析した。
 〔結果〕腫瘍摘出後のマウスに対して、背部皮下での局所腫瘍再発はBCG単独投与群では抑制できず、5-FU群もしくは5-FU/BCG併用投与群において抑制された。特に5-FU/BCG併用投与群において5-FU群よりも再発率の低下を認めた。さらに、背部皮下局所再発マウスにおける18-FDG PET撮像にて、投薬群3群は非投薬コントロール群よりも腫瘍部への18-FDG集積が少なかった。また、死亡したマウスにおける遠隔転移の有無を検討したところ、5-FU/BCG併用群において肺転移が抑制された。さらに、それぞれの群における生存率の比較では、非投薬コントロール群と比較して、5-FU、BCG単独投与群では生存率の向上は認められるものの、有意ではなかった。一方、5-FU/BCG併用投与群は有意に生存率の向上を認め、延命に寄与する事が明らかとなった。
 〔結論〕今回の結果より、口腔癌治療においても、BCG療法の利用の可能性が見込まれ、臨床上の利点は大きいと考えられた。

キーワード

臓器別:口腔

手法別:基礎腫瘍学

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