演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

同時多発性甲状腺濾胞癌の1例

演題番号 : P2-2

[筆頭演者]
下之薗 将貴:1 
[共同演者]
中条 哲浩:1、有馬 豪男:1、喜島 祐子:1、吉中 平次:1、平田 宗嗣:1、新田 吉陽:1、野元 優貴:1、江口 裕可:1、夏越 祥次:1

1:鹿児島大学病院 消化器・乳腺甲状腺外科

 

【はじめに】原発性甲状腺分化癌において濾胞癌は約5~10%程度であるが、濾胞腺腫との鑑別は非常に困難である。濾胞癌ではしばしば肺や骨への血行性転移をきたすことがあり、乳頭癌より予後は不良である。しかし術前に確定診断がつくことは少なく、手術を薦める際の適応に迷う事も多い。従って当科での手術適応は1)腫瘍径30mm以上、2)増大傾向、3)遠隔転移あり、4)症状がある若しくは本人希望がある場合、としている。今回、濾胞性腫瘍の診断にて内視鏡下甲状腺亜全摘術を行い、最終病理結果で同時多発濾胞癌であった症例を経験したので報告する。 【症例】20歳代女性。2009年11月、感冒症状にて近医受診した際に甲状腺腫瘍を指摘。甲状腺濾胞性腫瘍の診断にて経過観察となった。2010年12月の頚部超音波検査にて増大傾向認めたため、当院紹介受診となった。甲状腺右葉下極に39mm、左葉下極に22mmの濾胞性腫瘍を認めた。いずれも被膜浸潤などの悪性を示唆する所見は認めなかった。また、サイログロブリン値は134ng/mlと軽度上昇を認めた。細胞診は共に陰性で、悪性所見は認めなかった。PETでは甲状腺右葉下極にSUV;10.2と著明な集積を認めた。いずれも甲状腺濾胞性腫瘍の診断にて内視鏡下甲状腺亜全摘術を施行した。最終病理結果にてどちらも甲状腺濾胞癌の診断であった。当院における30mm以上の甲状腺濾胞性腫瘍における甲状腺濾胞癌は約14%であるが、同時多発症例は本症例のみである。文献でも甲状腺乳頭癌との合併の報告は散見されるが、濾胞癌の同時多発例の報告は見られない。現在も再発・転移所見は認めないが、今後も厳重な経過観察を行う予定である。

キーワード

臓器別:頭頸部

手法別:診断

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