演題抄録

一般演題(口演)

開催概要
開催回
第52回・2014年・横浜
 

Ampullary carcinomaにおけるhENT-1, ERCC1, DPD の発現とその意義について

演題番号 : O72-5

[筆頭演者]
川畑 康成:1 
[共同演者]
木谷 昭彦:1、門馬 浩行:1、高井 清江:1、矢野 誠司:1、田島 義証:1

1:島根大学医学部消化器総合外科学講座

 

[はじめに]
Human Equilibrative Nucleotide Transporter-1(hENT-1), Excision repair Cross-Complementing Gene-1(ERCC1), Dihydropyrimidine Dehydrogenase(DPD)はそれぞれGemcitabine(Gem), platinium製剤(Cis)および5-fluorouracil(5FU)の代表的なbiomarkerとして認識されており、各癌腫の治療効果の予測や判定に活用されている。一方、Ampullary carcinoma(AC)の予後を改善するためには化学療法が必要であるが、有効な薬剤選択や投与法は確立されていない。そこで、われわれはAC切除症例において、これらbiomarkerの予後に及ぼす影響について検討し、有効な薬剤療法について考察した。
[対象・方法]
1989年1月から2012年10月までに根治的な膵頭十二指腸切除術(R0)が施行されたAC症例(Tisを除く)のうち、術後補助療法を行ってない49例(男性26例、女性23例、平均年齢71歳)を対象に、免疫組織染色法を用いてhENT1,ERCC1およびDPDの発現を検討した。さらに、これらbiomarkerを含む臨床病理学的諸因子が無病生存期間(RFS)および全生存期間(OS)に及ぼす影響をCox回帰分析で検討した。
[結果]
全体(n=49)の5生率は40.5%、RFSは24.5ヶ月、OSは32.4ヶ月(中央値)。Biomarker中でDPDおよびcombined ERCC1/DPD発現のみが有意な予後因子であった。多変量解析にて、DPDlow(p=0.003)ならびにcombined ERCC1low/DPDlow(p<0.001)はRFSの、さらにDPDlow(p=0.008) ならびに combined ERCC1low/DPDlow(p<0.001) はOSの最も強い予後不良因子であった。
[考察]
ACにおいてDPDlowおよびERCC1low/DPDlow例は有意な予後不良因子であった。DPDlowは5FU系薬剤が有効で、ERCC1lowはCis系薬剤に感受性が高いことから、5FU単剤あるいはCis/5FU併用療法がACの予後改善に有益であることが示唆された。

キーワード

臓器別:胆嚢・胆道

手法別:バイオマーカー

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