演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

頭頸部癌患者に対するセツキシマブ療法の導入時の取り組みと有害事象の評価

演題番号 : P103-5

[筆頭演者]
鎌形 幸子:1 
[共同演者]
山田 みづき:1、萩原 美知子:1、中澤 裕子:1、藤原 なお:1、根本 弘美:1、藤澤 亜紀:1、別所 なぎさ:1、神代 尚子:1、金井 のり子:1、石橋 早苗:1、浅子 恵利:2、河田 佐和子:3、佐々木 慶太:3、山田 修平:4

1:千葉県がんセ  看護局、2:千葉県がんセ 薬剤部、3:千葉県がんセ 頭頚科、4:千葉県がんセ 腫瘍血液内科

 

【背景】2012年12月に頭頸部癌に対しEGFR阻害薬であるセツキシマブが承認された。セツキシマブは、Infusion reaction(IR)や、EGFR阻害薬に特有のざ瘡様皮疹・皮膚乾燥・爪囲炎などの皮膚症状が発現しやすい。頭頸部癌診療にあたっては、頭頸部外科医、腫瘍内科医、放射線治療医や各部門の看護師、薬剤師など、多部門・多職種による有害事象の管理等が重要である。したがって、有効かつ効率的な医療を提供するためには、医療者が情報を共有し、多職種間で連携・協働しながら患者の状況に合わせて対応していくことが課題となる。【方法】1.導入前の取り組みとして、多部門・多職種間による合同カンファレンスを行い、情報の共有、患者用の教育資材の作成、治療や支持療法のスタンダードフローについて検討する。2.導入後の、合同カンファレンスでは、患者の治療経過や有害事象発現状況や、支援の経過について検討する。3.前述の取り組みによる有害事象の経過を後方視的に調査した。【結果】2013年2月から4月までに、セツキシマブを含む化学療法もしくは放射線療法を受けた患者は12例。男性7例、女性5例、年齢中央値は65歳(55-81)、セツキシマブの投与回数中央値は8回(1-14)。併用療法の内訳はセツキシマブ単剤5例、化学療法併用6例、放射線併用1例であった。有害事象は、ざ瘡様皮疹7例(Grade1/2:4/3)、皮膚乾燥9例(Grade1/2:5/4)、爪囲炎1例(Grade2)、IRは2例(Grade1/2:各1例)に発現していたが、セツキシマブの中断や減量を要するものは認めなかった。また、定期的にカンファレンスを開催することにより、多部門・多職種間で患者の治療や有害事象、支援の経過について共有できていた。有害事象発現事例については、早期回復に向けて各分野の専門職と協働しながらタイムリーにマネジメントできていた。更に、患者用教育資材の修正や支持療法の再検討、スタンダードフローの改善などを行った。【結語】頭頸部癌患者に対するセツキシマブ療法では、重篤な有害事象は発現せず、懸念されたIRや皮膚症状についても対処可能であった。患者教育の充実化や支持療法の検討、多職種合同カンファレンス開催など、包括的な取り組みの成果であると考えられた。

キーワード

臓器別:頭頸部

手法別:分子標的治療

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