演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

乳腺pleomorphic adenoma肺転移をきたした一例

演題番号 : P74-15

[筆頭演者]
宇野 伊津美:1 

1:滋賀県成人病センター 外科

 

症例は、73歳 女性。2010年9月検診にて胸部レントゲンに異常陰影を認め、当院呼吸器内科紹介受診。CTにて右上葉に2個、左肺底部に1個、径1cm以下の小結節を3個認めた。PET/CTでは右上葉、左肺底部の多発結節にはFDGの有意集積亢進は認めず、右乳房と左腋窩リンパ節に集積亢進を認めた。乳癌の精査のため当科紹介。マンモグラフィーは右AE領域に粗大な石灰化あり、cat3のFADの所見であった。エコーにて右AEに12.5mm大の不整形、内部比較的均一な低エコー、境界粗造、粗大石灰化を伴う腫瘤(cat3)を認めた。右乳腺腫瘤のCNBを行ったところ、病理組織検査では間質成分が結節状に認められ、これに絡むように上皮の増殖を示す腺管成分が分布する所見であった。これら所見より診断としてhamartoma、唾液腫瘍様の病変、化生を伴う癌、器質産生癌等があげられたが確定困難であったため、2010年10月8日切除生検を行った。病理組織検査では、腺管状の上皮成分の増殖に、軟骨成分を伴い、その一部に骨化を認める所見でありpleomorphic adenoma と診断された。その後も呼吸器内科にて肺結節をフォローされ、2011年12月胸部CTで左肺底部の結節は13mmと増大。PET/CT:左肺底部の結節の集積も軽度亢進。2012年1月気管支鏡施行するもnegative studyであった。2012年6月胸部CTで左肺底部の結節14mmと軽度増大を認めたため、呼吸器外科にて胸腔鏡下左肺下葉部分切除術が行われた。肉眼的には境界明瞭な白色充実腫瘤で、病理組織学的には細胞異形の少ない腫瘍細胞が、索状配列、錯綜配列しながら密に増殖しており、密度の低下した部分で粘液調間質がみられた。これらの所見と末梢に存在し周囲との境界が明瞭な転移を伺わせる組織パターンを呈していること、また臨床的に乳腺腫瘤摘出時から存在する多発結節であることから乳腺原発のmetastatic pleomorphic adenomaと診断された。今回、我々は非常に稀な乳腺pleomorphic adenoma、肺転移をきたした1症例を経験したので、若干の文献的考察を加えて報告する。

キーワード

臓器別:乳腺

手法別:病理

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