演題抄録

一般演題(口演)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

胃MALTリンパ腫に対する放射線治療成績

演題番号 : O140-2

[筆頭演者]
高橋 一平:1 
[共同演者]
柏戸 宏造:2、権丈 雅浩:1、田利 晶:3、麻奥 英毅:3、北台 靖彦:4、今野 伸樹:1、勝田 剛:1、廣川 淳一:1、土井 歓子:1、兼安 裕子:1、木村 智樹:1、村上 祐司:1、永田 靖:1

1:広島大学 放射線腫瘍学 、2:広島赤十字・原爆病院 放射線治療科、3:広島赤十字・原爆病院 内科、4:広島大学 消化器・代謝内科

 

【目的】限局期胃MALTリンパ腫に対する放射線治療成績を報告するとともに、線量分割について有害事象の点から検討を加えた。【方法と対象】2000年8月~2012年1月の間に根治的放射線治療を行った胃MALTリンパ腫60例を対象とした。年齢中央値67歳(27~88歳)、男/女=32/28、病期I/II1=50/10、除菌前HP陽性/陰性=33/27、API2/MALT1陽性/陰性=9/51例。組織型は全例MALTリンパ腫(DLBCL混在は除外)であった。前治療を行った症例は除菌48例、化学療法6例で、無効もしくは再燃例に対して放射線単独治療を行った。総線量は25~46.6Gy(中央値30Gy)、1回線量は1.5Gy~2.5Gy(1.5Gy:31例、1.6Gy:1例、1.8Gy:4例、2Gy:18例、2.5Gy:6例)であった。全例で3次元治療計画を行い、6-18MVX線の多門照射にて空腹時に胃および胃周囲リンパ節を含む領域に照射した。観察期間の中央値は61ヶ月(3~139ヶ月)であった。【結果】全例治療後の生検にてCRを確認し、以後局所再発は1例も認めなかった。遠隔再発を2例(肺、扁桃)、他病死を6例に認めた。DLBCL転化症例は認めなかった。全体の5年原病生存率及び全生存率、無再発生存率はそれぞれ100%、90.3%、86.2%であった。急性期有害事象として食欲不振G1を92%、G2を5%に認めたが、G3以上は認めず治療完遂には問題なかった。血液毒性、肝・腎機能障害ともG3以上は認めず、胃穿孔など重篤な晩期有害事象は認めなかった。1回線量1.5~1.8Gyを用いた群(36例)と、2Gy以上を用いた群(24例)で有害事象出現頻度を比較した結果、嘔吐G1は1回線量2Gy以上を用いた群のみで4例(17%)認め、有意に出現頻度が高かった(p=0.02)。その他の有害事象出現頻度は、両群間で有意差は認めなかった。【結語】胃MALTリンパ腫に対する放射線治療成績は良好であり、有害事象も許容範囲内であった。1回線量2Gy以上では嘔吐G1のみ出現頻度が高かったが、その他は線量分割による差は認めず、1回線量2Gy以上を用いた照射スケジュールも今後は検討され得ると考えられた。

キーワード

臓器別:胃・十二指腸

手法別:放射線治療

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