演題抄録

一般演題(口演)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

大腸癌肝転移の初回化学療法における形態学的変化の有用性

演題番号 : O122-5

[筆頭演者]
吉田 啓紀:1 
[共同演者]
細川 歩:1、植田 亮:1、三原 弘:1、安藤 孝将:1、梶浦 新也:1、藤浪 斗:1、西川 潤:1、加藤 洋:2、川部 秀人:2、富澤 岳人:2、堀川 直樹:3、藪下 和久:3、野手 雅幸:3、杉山 敏郎:1

1:富山大 第三内科、2:富山大 放射線科、3:高岡市民病

 

【背景】大腸癌肝転移に対し化学療法後に肝切除を行った症例において、化学療法後の肝転移巣の形態学的変化と病理学的効果、生存期間が相関することが報告されている。【目的】大腸癌肝転移の初回化学療法を行った症例において肝転移巣を造影CT検査の形態学的変化で評価し, 治療効果との関連を検討する.【方法】2006年4月から2012年6月まで肝転移のみを有する大腸癌に対して初回治療としてbevacizumab(BV)併用化学療法または化学療法を施行し、造影CT検査による治療効果判定が行われた41症例を対象とした。肝転移の形態学的変化は、治療開始時と治療開始後2-3ヶ月後の造影CT検査を用いて、放射線科診断専門医3名で評価した。肝転移の形態学的変化は、1)肝転移の境界の明瞭化、2)肝転移辺縁の造影効果の消失、3)肝転移内部濃度の低下の3点からoptimal、incomplete、noneに分類した(Chun YS, et al. JAMA 302: 2338, 2009)。形態学的変化と無増悪生存期間(PFS)との関連を後方視的に検討し、また多変量解析を用いてPFSの予測因子について解析した。【結果】患者背景は、年齢中央値=67歳(52-80)、男:女=29:12 、PS 0:1:2:3=24:13:3:1 、結腸:直腸=29:12、同時性:異時性=32:9、単発:多発=5:36、BV併用化学療法(BV併用群; n=23)、化学療法のみ(化学療法群; n=18)であった。形態学的変化の評価では、optimal responseはBV併用群 47.8%(11/23)、化学療法群 27.8%(5/18)とBV併用群で多くみられた。化学療法後、8例(20%)に肝切除術が施行された。観察期間中央値は31.3ヶ月で、形態学的変化の評価によるPFS中央値は、optimal response 12.7ヶ月、incomplete/none 8.1ヶ月と有意にoptimal responseで良好であった(p=0.0026)。多変量解析の結果、PSと形態学的変化がPFSの独立した予測因子であり、形態学的変化はRECISTによる治療効果判定より優れていた。【結語】大腸癌肝転移に対する初回化学療法において形態学的変化とPFSの関連が示唆された。Optimal responseはBV併用化学療法に多くみられ、PFSを延長することが期待される。

キーワード

臓器別:大腸・小腸

手法別:化学療法

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