演題抄録

一般演題(口演)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

抗がん剤末梢点滴投与のための自然落下式自動点滴装置の導入における取組みへの報告

演題番号 : O105-2

[筆頭演者]
林 美幸:1,6 
[共同演者]
山本 香織:2、西村 まゆ美:2,6、加茂 美希:2、溝辺 あつ子:2、金坂 桂子:2,6、伊藤 良子:3,6、南目 祐希:4,6、曳野 肇:5,6

1:松江赤十字病院 看護部、2:松江赤十字病院 外来化学療法室、3:松江赤十字病院 血液疾患センター、4:松江赤十字病院 薬剤部、5:松江赤十字病院 化学療法科、6:松江赤十字病院 化学療法部会

 

【背景】抗がん剤末梢投与時の輸液ポンプの使用は、血管外漏出時に組織障害を悪化させるため避ける事が望ましいとされている。しかし当院では時間管理の点から輸液ポンプを使用していることも少なくなかった。そこで安全かつ確実に投与する事を目的に自然落下式の自動点滴装置(以下自動点滴装置とする)の導入を行った。平成23年より外来化学療法室で自動点滴装置を導入したが、輸液ポンプと自動点滴装置では流量設定や使用方法が異なり、全病棟への導入を行うには院内での使用方法の確立が必要であった。平成24年10月から全部署への導入に向けての取り組みについて報告する。
【方法】平成24年6月~平成25年4月まで外来化学療法室で投与した16薬剤について自動点滴装置を用いた際の投与時間、最終積算量を計測した。そのデータを基に各薬剤の流量設定を決め、自動点滴装置の院内操作マニュアルを作成した。また化学療法部会の看護師、薬剤師が各病棟で勉強会を開催し、自動点滴装置の必要性や操作方法の説明を行った。また相談窓口を開設し、流量設定などの疑問点に即座に対応できる体制を整えた。
【結果】16薬剤中、7薬剤(ドセタキセル、パクリタキセル、ゲムシタビン、イリノテカン、エトポシド、シクロホスファミド、オキサリプラチン)において投与時間の延長と最終積算量の増加を認めた。5%ブドウ糖を溶解液にした薬剤、タキサン系薬剤の投与時や閉鎖式ルート使用時には投与時間が延長していた。そのためドセタキセル87例、パクリタキセル175例、ゲムシタビン100例、イリノテカン48例、エトポシド32例、シクロホスファミド103例、オキサリプラチン42例の集計データを基に各々の流量を決定した。平成24年7月から2病棟で先行導入し問題点を検討した後、平成24年10月から化学療法を行っている全7病棟に自動点滴装置を導入した。導入当初は、操作方法や流量設定方法がわかりづらく使用を差し控える看護師もいたが、化学療法部会の啓発活動や相談窓口で対応するうちに、抗がん剤の末梢投与時には自動点滴装置を使用する意識が高まった。
【まとめ】自動点滴装置は、薬剤により個々に流量調整が必要で輸液ポンプと操作方法が異なる、という問題点があった。しかし、流量設定の院内基準の設定、相談窓口の設置などにより病棟への導入をスムーズに行うことができた。

キーワード

臓器別:その他

手法別:がん看護

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