演題抄録

一般演題(口演)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

日本人前立腺癌患者におけるBody Mass Indexと病理学的悪性度および術後PSA再発の関係

演題番号 : O100-4

[筆頭演者]
永松 弘孝:1 
[共同演者]
後藤 景介:1、亭島 淳:1、岡 清貴:1、正路 晃一:1、三田 耕司:2、繁田 正信:3、小深田 義勝:4、松原 昭郎:1

1:広島大学大学院、2:広島市立安佐市民病院、3:独立行政法人国立病院機構呉医療センター、4:JA広島総合病院

 

【目的】肥満は欧米人前立腺癌の生物学的悪性度、術後PSA再発に影響することが指摘されている。今回、このことが日本人前立腺癌患者にも該当するのかを検討した。【対象と方法】2005年4月から2013年3月までに広島大学病院泌尿器科およびその関連病院においてネオアジュバントホルモン治療なしで根治的前立腺全摘除術を受け、術後アジュバント治療なしで経過をみた限局性前立腺癌患者1193例のうち、臨床病理所見の不明な28例を除く1165例を対象とした。日本肥満学会における肥満の基準に基づき、Body Mass Index (BMI)≧25を高BMI群、BMI<25を低BMI群として両群の臨床病理学的因子、術後PSA再発を後方視的に比較した。なお、PSA再発の定義は、前立腺癌取扱い規約第4版に準じて、0.2ng/mlをcut off値とした。【結果】全症例の背景は、年齢45-81(中央値68)歳、PSA値 1.0-120(中央値7.6)ng/ml、BMI 15.9-38.0(中央値23.5)、摘除標本のGleason score (GS)は6以下199例、7は645例、8以上321例、術後平均観察期間は31ヶ月であった。高BMI群(336例)と低BMI群(829例)を比較すると、年齢(69対68、P=0.1919)、PSA値(7.80対7.43、P=0.2749)、摘除標本GS7以上(83.6%対82.6%、P=0.6798)、GS8以上(33.3%対25.2%、P=0.0054)、前立腺外進展(22.0%対19.8%、P=0.3927)、精嚢浸潤(7.4%対6.2%、P=0.4254)、断端陽性率(32.4%対29.2%、P=0.2755)で、高BMI群は低BMI群に比較して有意に摘除標本GS≧8の症例が多かった。術後5年PSA非再発率は高BMI群68.7%、低BMI群63.1%であった(log rank test、P=0.6883)。多変量解析で高BMIは摘除標本GS≧8の独立した予測因子であった。(P=0.0210)【結論】日本人前立腺癌患者において、BMIはGS≧8のhigh grade癌のリスク因子になる可能性が示唆された。

キーワード

臓器別:前立腺・男性生殖器

手法別:疫学・予防

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