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リンパ節転移陽性胃癌患者におけるlymph node ratioの意義 演題番号 : P-118
1:名古屋大学・消化器外科、2:愛知県がんセンター、3:小牧市民病院、4:市立四日市病院、5:一宮市立市民病院、6:岐阜県立多治見病院、7:岡崎市民病院、8:江南厚生病院、9:公立陶生病院
【背景】
胃癌は高頻度にリンパ節転移を来たす予後不良な癌腫である。現行の胃癌取り扱い規約ではリンパ節転移の病期分類は、リンパ節転移個数に基づいて評価されている。今回我々は、リンパ節転移陽性胃癌におけるLymph node ratio(LNR)の臨床的意義について検討した。 【方法】 2010年から2014年までに9施設において切除術を施行された胃癌症例3571例のうち、治癒切除、病理学的リンパ節転移陽性、郭清リンパ節個数が15個以上の症例を対象とした。 【結果】 ROC曲線解析より得たカットオフ値を用いて症例をLNR high群, LNR low群に分けて解析すると、 LNR high群では有意に無再発生存期間、疾患特異的生存率が短縮していた.また多変量解析においてLNR highは独立再発予測因子であった。次に病理学的Nステージごとに4グループ(N1,N2,N3a,N3b)に分け、それぞれのNステージのカットオフ値を用いて同様に解析したところ、全てのステージにおいてLNR high群で有意に無再発生存期間は短縮し、LNR highは独立再発予測因子であった。また、各ステージにおいて郭清リンパ節個数とLNRは有意に負の相関を示していたが、各ステージの郭清リンパ節個数別の生存解析において、無再発生存期間に有意差はなかった。 【結論】 LNRは胃癌における強力な予後因子であり、NステージとLNRを組み合わせて評価することにより、更に精緻に再発リスク分類することが可能であることが示唆された。 |
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